乳がんの早期発見のために

乳がんの早期発見のために

困ったことがあるときに、本当に助けになってくれる人が、あなたの身の回りには、すぐに思いつくだけで何人おられますか?

本当に助けになってくれる人として挙げられた人数で、多かったのは2人(24%)、3人(23%) という回答でした。多い人では、50人(1名) と回答されている方もいましたが、0人と回答されている方も17名(5%) いらっしゃいました。

サポートの利用が期待できる人数

この結果から、ほとんどのパートナーは、困ったことがあるときに本当に助けになってくれる人として、他の家族成員やごく親しい親戚や友人を数名思い浮かべたということがわかります。
10人以上と回答したパートナーがいる一方で、0人と回答したパートナーもいらっしゃいました。本当に困ったことがあるときに、助けを求めることができる相手がいるということは、実際に助けとなってくれるだけでなく、心の健康を保つ上でもとても重要だということがわかっています。人数が多ければ多いほど良いというものではありませんが、日頃から連絡を取り合えるような信頼できる人間関係を少しでも築いておくことはとても大切です。

奥さまのご病気がわかった当時、あなたが下記の話題について話すことをためらったり、避けたりしたことはありますか。

乳がんの診断当時、話すことをためらったり、避けたりしてしまった話題として、約40%の配偶者が挙げたものは、「再発についての話題(42%)」「命のついての話題(39%)」「乳房についての話題(37%)」でした。特に再発に関する話題は、「話が発展する方向が読み切れなく困惑する」「何をどう言ってよいのか、どうしてあげるのがよいのかわからない」「本人が作りだしている不安に感じるが、指摘するには心の準備がないように思い、何も言えなくなる」などの意見があり、夫としても受け止めきれずに、避けたい話題のようです。

実際にご病気になってから、いきなりこのような話題をすることには抵抗があるご夫婦もたくさんいらっしゃることと思います。いざとなった時に困らないように、「お互いが病気になったら、どのようにして欲しいと思うか、どのような気持ちになると思うか」を普段から話し合っておくことはとても大切です。人の気持ちは移りゆくものですから、話し合ったときと、いざというときでは、気持ちも変化しているかもしれません。しかし、「普段から話し合っている話題」であれば、多少は心の準備ができていて、妻が話題にしたいと思っている時に、夫が避けてしまうことが減るのではないでしょうか。

Q12

これらの話題について、話すことをためらったり、避けたりした理由はどのようなものがあったと思うかについて質問しました。

夫は、様々な理由によって、話題にすることを避けていることがわかります。全般的に話すことをためらったり、避けたりした理由として、最も多かったのが、「妻の不安をかきたてるような気がした(46%)」という理由であり、次いで、「明るいことだけを考えて前向きに過ごしたいと思った(29%)」「妻が病気に関する話題を避けている気がした(15%)」という理由でした。

病気になった当人の気持ちは、診断された時から揺れ動くものです。ある時は、暗く重い話もして現実的にも最悪な状況に準備しておきたいという気持ちになり、またある時は、明るく楽しい話だけをして前向きでいたいという気持ちにもなるでしょう。あなたに、再発や命に関する話をするときは、話をしたいときなのでしょう。妻を守りたいと思っているあなたは、重い話をされると、何か助けになるアドバイスをしなければ、不安を取り除いてあげなければと考えがちです。しかし、特に女性には、ただつらい気持ちを聞いて欲しい時があったり、ただ頑張ってるねとねぎらって欲しい時があったりするのです。正解やアドバイスが欲しいのではなくて、ただ気持ちに寄り添って欲しいときがあるのです。相手が暗い気持ち、不安な気持ちでいることを否定せずに、そのまま受け止めてみると良いかもしれません。「そんな気持ちでいたんだね」「そりゃ、そんな気持ちになるよね」と話をゆっくり聞いてあげてください。暗い気持ちや不安な気持ちを誰かに聞いてもらうだけで、前向きになれたり、冷静に考えることができるようになることもあるのです。

話題によって、避ける理由が異なるのかどうかを、話題別に詳細に調べた結果が以下の通りとなりました。