乳がんの診断と初期治療

避けたいと思ってしまったこと

奥さまのご病気がわかった当時のご夫婦の接し方についてお聞きします。

病気がわかった当時のご夫婦の接し方に関する項目について、いつも・しばしばある・ときどきあると回答した配偶者の割合を見ていくと、乳がんの診断当時、67%の夫が、「病気について感じている不安を隠した」ことがあると回答し、46%の夫が「病気について話をすることを避けた」ことがあると回答し、38%の夫が「傷口を見たり、触れたりすることをためらった」ことがあると回答していました。このように問題を回避するような接し方をしたことがあると回答している夫は、相手も同じように問題を回避するようなコミュニケーションをとったと回答する傾向がありました。

Q11

対人コミュニケーションで、ストレスになる接し方としては、過剰な関与(不必要な関与にストレスを感じる)と過少な関与(必要な関与がなくてストレスを感じる)の2つに分けられます。これは、家族の一員が病気になった場合にも当てはまることです。過剰な関与としては、無理をさせないように過保護になる、治療方針などの決定権を奪ってしまうという接し方が当てはまり、病気になった相手の自主性を奪ってしまう、病人であることを押しつけてしまうことにつながることが指摘されています。また、過少な関与としては、今回の調査の項目のように、病気についての話を避ける、病気について感じている不安を隠す、傷口を見たり触れたりすることをためらうという接し方が当てはまり、病気になった相手の不安やうつうつとした気分を強めてしまう、孤立させてしまうことにつながることが指摘されています。

乳がんの診断当時は、病気になった当人だけでなく、その配偶者も大きな衝撃を受けます。夫の役割として、冷静に物事を判断していかなければいけないところもあります。患者さんの意見としても、「夫がいつも通り冷静だったので、動揺せずに済んだ」「夫が本当に普段通りだったので、私も病人であることを忘れられた」というものがありました。その一方で、「夫が家に帰ったとたん、涙を流して、抱きしめてくれたことで、夫も同じ気持ちでいてくれているんだと感じて、安心した」「夫があまりに楽観的なので、自分のことではないからそんなこと言えるんだ、どうせ私の気持ちはわからないんだと思った」「夫が気丈にふるまっていたので、私のつらい気持ち、悲しい気持ちをなんとなく言えずにいました」「重い話をすると前向きに考えないとだめだと言われるので、再発に対する不安な気持ちを話せなくなった」といった意見もありました。

100のカップルがいれば、100通りのコミュニケーションのあり方が存在し、常に正しい接し方というものはありません。大切なのは、今あなたの配偶者が何を考えて、あなたに何を求めているのかを知ろうとする態度です。相手に素直に頼ってほしければ、あなたも肩の力を抜いて、素直になることからはじめても良いかもしれません。決して、一人で抱え込んで、頑張りすぎないでください。あなたが頑張りすぎることで、逆に相手を追い詰めることがあることも知っておいてください。

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